コーチとして活動している我々は常に『学ぶ姿勢』を持ち、現場での指導や自己研鑽に努めています。
何をどのように学んでいるかというとトレーニング方法や、栄養学などをセミナーや書籍、施設見学などを通じて学ぶことが多いです。
その中でも最近私が学びを深めたいと思っているのがスポーツ哲学の分野です。
説明が難しいですが、スポーツというものをどのように考え、見つめるかといったものです。
これを学ぶことで今は小さい変化でも後々大きな指導方針(指導対象者との関わり方)の差になると考えています。
今回はその中でも印象に残った一例を紹介します。
ある本で知ったのですが『スポーツマン』と辞書で引いた時にどのように説明されているかご存じでしょうか。
国語辞典
・スポーツに秀でたもの
英英辞典
・Good Fellow (良い仲間)
全ての辞書ではないのだとは思いますが、そのように説明されているそうです。
国語辞典では能力の高さ、英英辞典では人間同士の関係性について書かれていて、全然違いますね。
それではスポーツマンに関わっている我々トレーナーやS&Cコーチはスポーツマンをどのように定義しているかというと・・・
おそらく一言では表せずに各々が理想のスポーツマンを独自の理念や自身の経験から解釈していると思います。そしてその定義を意識化でも無意識化でも日頃の指導や関わりに反映させています。
辞典の解釈のように競技力の高さのみをスポーツマンと定義した場合とそうではない場合とではほんの少しかもしれませんが関わり方が変わってきます。
私自身もスポーツをどう考えているか、理想のスポーツマン像に影響を受けながら指導しているなと感じます。
学生のみなさんも競技力向上のための取り組みの他にスポーツの中身や本質的な価値についても考える時間を持ってはいかがでしょうか。四年生が引退を迎える時期であるからこそ何のためにスポーツをやっていたかや、理想の自分に近づけたかなど節目として振り返るのにはとても良い時期であり、その視点で振り返ると何か新しい発見があると思います。
中嶋