5月7日、講道館において2022年度全日本強化選手選考会が行われた。本大会は中止となった2021年度講道館杯全日本柔道体重別選手権大会の代替大会にあたり、2022年度前期の全日本強化選手を選考する大会。龍大からは昨年度全国大会等で優秀な成績を収めた78㎏級佐藤(法3)、松本(営3)、70㎏級古賀(政4)、溝口(営2)、63㎏級檀野(営4)、勝部(営4)、57㎏級武田(営3)、奥井(営1)、52㎏級横山(営1)の女子9名が出場権を獲得し出場した。70㎏級の古賀が3位入賞を果たし全日本強化選手に選出された。63㎏級の檀野はベスト8入賞を果たした。
<70㎏級>
古賀彩音(政4)は2回戦から登場。初戦となった2回戦の相手は初戦で全日本学生2位の選手を破り勝ち上がってきた全日本実業3位の座波(福大クラブ)。序盤はお互いに指導が入る。中盤、相手に指導2つ目が入りリードする。その後も内股を仕掛けるなど見せ場を作る。最後は延長に入り寝技で抑え込み一本勝ち。準々決勝に勝ち進む。準々決勝の相手は全日本学生王者で全日本強化選手の多田(山梨学院大)。高校時代から一度も勝てなかった相手に対し、序盤から積極的に攻めていき指導を奪う。中盤、お互いに指導が入り、その後は古賀に指導が入り指導の数で並ぶ。終盤、古賀が大外刈を見事に決め技あり奪取。そのまま寝技に移行し合わせ技の一本勝ち。古賀が高校時代からの難敵を見事に下し、準決勝に駒を進める。準決勝の相手は全日本実業王者の西願寺(コマツ)。開始早々攻め込み見せ場を作るもミスを犯し指導が入る。その後はお互いに指導が入る。ここから古賀がペースを上げ攻めていく。しかし、相手を投げ切ることができず、最後は3分30秒、相手の技で伏せたところを寝技で抑え込まれ一本負け。チャンスが十分あるかに思えた準決勝であっただけに悔しい3位に終わる。それでも中学時代には県大会にも出場できなかった古賀が大躍進を果たす素晴らしい活躍を魅せた。そして、今回の結果により全日本強化選手(B指定)にも初選出された。
<63㎏級>
檀野芽紅(営4)は初戦で全日本ジュニア強化選手の鹿(東海大)と対戦する。昨年12月の全日本ジュニア大会でも対戦した相手に、序盤から積極的に攻め指導を奪いリードする。そして中盤に袖釣り込み腰で技ありを奪い、そのまま寝技に移行し合わせ技の一本勝ち。初戦を良い形で勝ち2回戦に進む。2回戦の相手はインターハイ王者で全日本ジュニア強化選手を初戦で破って勝ち上がってきた実業団選手の飯島(センコー)。序盤は組み手争いでお互いに指導が入る。その後はお互いに激しく動き一進一退の攻防が続くも本戦終了間際に檀野にのみ指導が入りリードされる。延長戦に入り檀野が仕掛ける。檀野が大内刈を仕掛け相手が大きく崩れる。副審一人は技ありを宣告するもノーポイントに。ここから檀野がペースを上げ何度も惜しい場面を作り出し相手に指導が入り並ぶ。そして、最後は延長7分4秒に檀野が渾身の大内刈を決め切り技あり奪取でこの長い延長戦を制する。続く準々決勝は強豪の明石(つくばユナイテッド)。序盤は組み手争いが続くも、チャンスをうかがい攻めていく。しかし、中盤は相手に巧く先に攻められ指導が累積し追い詰められる。ここからペースを上げ強引に攻め込んでいく。終盤、勝負に出たところを相手に巧く合され技あり。そのまま相手に逃げ切られ試合終了。檀野は上位進出のチャンスがありながら勿体ない試合でベスト8に終わる。それでも今年の講道館杯の出場権は確保し次に繋がる結果を残した。
<古賀彩音選手のコメント>
「今回の試合では結果を残して次に繋げることができたのでとても嬉しかったです。1回戦はシードでどちらの選手が上がってくるかわからない状態でしたが相手の対策をして勝つことが出来ました。2回戦は高校の時に毎回負けていた相手でした。3年ぶりに試合をして初めて勝てたのでとても嬉しかったです。準決勝は自分の課題であるところでやられてしまったのでそこを練習で改善していきたいです」