トレーニング室

脳震盪(のうしんとう)とスポーツ復帰

こんにちは。

アスレティックトレーナーの藤田です。

 

コンタクトスポーツ以外ではあまりなじみのない「脳震盪」ですが、アメフトやラグビーのような激しくぶつかるコンタクトスポーツ(コリジョンスポーツ)では、比較的よく見られる症状です。

脳震盪とは、頭部への直接あるいは間接的な打撃によって起こる脳の機能的な障害です。したがって頭を打っていなくても、体への衝撃で脳が揺さぶられて脳震盪を起こすこともよくあります。

この脳の機能障害が起こる仕組みが少しずつわかってきたことで、数年前より脳震盪からのスポーツ復帰の取り扱いについては世界的に、またあらゆるスポーツにおいて厳しくなってきています。

 

以下の様な症状のうちどれかが見られるときには、脳震盪の疑いがあります。

〈自覚症状〉

・頭痛

・頭が締めつけられる

・吐き気や嘔吐

・思い出せない

・霧の中にいる感じ

・混乱している

・バランスが悪い

・光や音に敏感

・霞んで見えたり二重に見えたりする

・眠くなりやすい

・意識消失

など

 

今いる場所や時間がわからなくなる見当識障害や、同じことを何度もくり返して聞く(何度聞いても聞いたことも忘れてしまう)健忘症状もよく見られ、本人よりも周りの人が先に気づくケースも多いです。

脳震盪の疑いがあるときには、すぐに運動を中止し、一人にさせず、医療従事者(多くは医師)の許可があるまでスポーツに復帰させないことが大切です。

また、脳震盪後は毎日症状をチェックしながら、次のような6段階のステップを踏んでスポーツに復帰することができます。1日に1ステップずつしか進めないため、競技復帰には最短でも6日間が必要です。

GRTP画像
龍谷大学では、脳震盪を起こすリスクの高いアメフト部・ラグビー部の選手は1,3回生の春に全員脳震盪のプレシーズンチェックを行っています。

まず、自覚症状、見当識、記憶力のチェックをします

まず、自覚症状、見当識、記憶力のチェックをします

プレシーズンチェック(SCAT3)は「記憶力」と「バランス力」の両方をチェックして点数化します。実際に脳震盪を起こしてしまった場合にも同じ「記憶力」「バランス力」のチェックを行い、プレシーズンの点数と比較することで、どの程度回復しているかの指標となります。

バランスは3種類のチェックがあります。図は片脚立ち。

バランスは3種類のチェックがあります。図は片脚立ち。

左右の足を縦に置いてのバランスチェック。

左右の足を縦に置いてのバランスチェック

シーズン前と実際の脳震盪受傷後にこのようなチェックをすることで、選手が安全にスポーツ復帰できることをサポートしています。

 

アスレティックトレーナー

藤田まり子

 

 

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