2018年5月20日(日)。
埼玉県戸田オリンピックボートコースで第40回全日本軽量級選手権大会決勝レースが実施され、男子舵手なしクォドルプルが同種目二年ぶりの優勝を果たした。
スタートから飛び出し終始レースを制圧していた予選~準決勝レースであったが、決勝はトヨタ自動車にスタートからリードを許す展開となった。その後、中盤で並びかけた龍谷がラスト500mでトヨタ自動車を突き放し、トップでゴールを駆け抜けた。
今回優勝した選手のうち3人は、前回優勝を経験している。前回はスタートで飛び出した勢いそのままにトップで駆け抜け、今回はスタートで厳しい状況になるも最終的にトップで駆け抜けた。どちらも同じ「日本一」であるが、それぞれの日本一までの過程を知る一人として思うことがある。
スポーツは、つまみ食いできない。要するに、いいとこ取りなんてできないのである。今村監督の「練習、それ以外に関しても気に掛かることが非常に少ない、しっかりしたメンバー」という一言に今回の厳しい状況から達成した優勝の理由の、すべてが凝縮されている。
これから各大学が、夏の終わりに開催される全日本大学選手権大会(インカレ)に向けてさらなる強化を図るだろう。
今回のいい経験に、留まってはいけない。同じように続く日常の中に、意識を眠らせてはいけない。
スポーツは(人生も)つまみ食いできないのだから。