2021年6月13日、KCAFL SPRING 2021対神戸大戦が行われた。
本来であれば5月2日に初戦を迎えていた。しかし緊急事態宣言の発令により、期間中の試合は中止・延期が発表され、今後の状況が分からず不安定な時期を過ごした。連盟の判断により十分な感染対策を行ったうえで、『学生たちのモチベーションや成長の機会を確保するため』に無観客での再開が決まった。
龍大SEAHORSEの初戦は、1部所属の神戸大学。「1部昇格」を目標に掲げる今年、自分たちと1部の差がどれほどあるのか見極めるために必要な一戦。
第1Q、重要な先制点を揚げたのは龍大。2nd&3、長い怪我から復帰し今年のキーパーソンであるRB高橋(政4)のラン、WR上田(社4)へのパスが成功し、最後はOB小澤(政4)が自らのランでTD。K石橋(国)のキックも成功し0-7。
【写真】自らのランでTDを決めるQB#16小澤
第2Q、定評のあるDFが活躍する。3rd to goal、追い詰められた龍大。ここでLB近藤(法3)がQBサックで相手の前進を阻止。神戸大は4th でパントを選択し3-7。1st&10相手QBのパスをすかさずLB湯上(国4)がキャッチしインターセプト。攻守交替するも相手のDFから抜け出せず得点にはつながらない。再び好機が訪れる。2nd&10、相手のパスを主将DB井上(営4)がキャッチし、そのままランでTD。3-14。
【写真】インターセプトでTDをとるDB#40井上
第3Q、この流れを切りたくない龍大だったが、開始早々2回の独走を許し17-14。
第4Q、相手を止めることができず24-14。QB小澤からのパスを相手にインターセプトされ攻守交替。2nd to goal、LB石橋の強いタックルで何とかパントで抑え27-14。OF最後の攻撃。2nd&5、RB高橋がランで約25㍎の大きなゲイン。2nd to goal、OLがうまく真ん中を開け、RB高橋(文3)のTD。一本差まで詰め寄るが27-21で試合終了。
〈村田ヘッドコーチのコメント〉
―今日の試合に向けてどういった練習をしてきましたか
「活動の人数制限がかかっている中だったので、なかなか全体練習ができませんでした。この試合は3回の全体練習で挑む形になりました。実践練習でも怪我をしないことを第一に行ったので、十分に準備ができたかと言われると、そうではないですね」
―今日の試合を振り返ってみていかがでしたか
「第1QはOF/DF共にいい具合で試合を運べていたと思います。今回の試合は動ける選手をなるべく出させようと考えていたので、QBも4人ローテーションしてみたりと、ゲーム経験を積ませることに重きを置いていました。もちろん勝ちたかったですけど、それよりも経験値を上げさせようと試みました。」
―次戦に向けて
「やはりゲーム経験が少ない選手たちのミスが絡んでいたので、ミスにつながった原因を考えながら、そこに集中的に取り組んで少しでも改善させようと思います。」
〈井上主将のコメント〉
―今日の試合を振り返って
「結論を言えば、一番してはいけない負け方をしてしまったなと。試合前から、『準備の時間が短いのでミスが起こることは想定内だが最後に勝てればそれでいい。気持ちを切り替えて最後まで戦い抜き、試合時間0:00になったときに勝っていれば100点と同じ価値だ』と選手には伝えていたのですが、途中流れを相手に渡してしまって、踏ん張ることができませんでした。点差以上に、内容に不甲斐なさを感じています。」
―ご自身のTDに対して
「神戸大学と最後に戦ったのが2年前の秋シーズンで、その時は試合開始早々にTDをされていたので、DFとしては『一発やってやろう』という気持ちがありました。たまたまですけど、決めれてよかったです。」
(記事/写真 平川滉)